スパナのおすすめ26選！薄型やラチェットレンチなど│おすすめメーカーも

自動車のパーツ交換をしたり、自転車やバイクのメンテナンスにスパナは必要不可欠なハンドツールです。車関係以外にも家具の組み立てや家電製品の点検など、スパナを持っていれば、さまざまなシーンに活用できます。

便利なアイテムである反面、購入したスパナを使おうとして作業箇所にうまく届かなかったり、サイズが微妙に違っていたりと失敗談も多く聞かれます。シンプルな工具ではありますが、選ぶ際にはポイントをしっかり押さえないといけません。

この記事では、スパナの選び方で後悔しないためのポイントをまとめています。また、さまざまな種類や形状について特徴や用途を解説し、おすすめ商品も紹介しています。用途別の定番サイズについても解説しているのでぜひ最後までご覧ください。

スパナもレンチもボルト・ナットを回して締めたり緩めたりするための工具です。先端の形状がC型の開放したものを「スパナ」、O型で閉じられたものを「レンチ」と呼ぶケースが一般的です。

しかしモンキーレンチのように先端がC型でも「レンチ」とついているように、例外もあります。また実際の現場では人や業者によって独自の呼び方や名称の混同も珍しくありません。名称も大切ですが、どういった場面にどのスパナ・レンチが適しているかを押さえておきましょう。

スパナはテコの原理で絞めたり緩めたりする工具のため、柄が長いほど少ない力で済みます。ただし鋼材から作られるスパナは長くなるほど重量も増し、収納性も悪くなります。

狭い箇所には長い柄が邪魔になって使えないケースもあり、購入前には作業環境を考慮するのを推奨します。高所作業では柄の長さが役に立ったり、きつい体勢でも力を加えやすい利点が働く場面もあります。

柄の短いショートサイズは狭い箇所にも使いやすい点が魅力です。腰に装着するツールバッグにも収納しやすく、工具セットを持ち運びにくい現場でも活躍します。

テコの原理の観点からはロングサイズよりも力を必要とするデメリットもありますが、取り回しが良く軽量で扱いやすいタイプと言えます。

スパナやレンチにおけるオフセットとは、先端の立ち上がり部分に角度がつけられた形状を指します。後述するメガネレンチに採用される場合が多く、くぼんだ箇所にあるネジにも使いやすいのが利点です。

45度オフセットが一般的に多く見られますが、10度や6度などの浅い角度の製品もあります。

角度がついておらず柄から先端まで真っすぐのストレートタイプは、作業箇所に真っすぐ届き、直感的に扱いやすいのが利点です。

作業箇所周辺の構造によって必ずしも狭い箇所で使いやすいわけではありませんが、手を伸ばすような奥まった箇所の作業で活躍する機会は多いと言えます。

ネジサイズにはミリ規格とインチ規格の2種類のサイズ規格があります。インチ規格のネジにミリ規格のスパナは使えないため、規格・サイズを合わせて使いましょう。

なお「1インチ＝25.4mm」を覚えておけば、サイズ換算はスマホの電卓で簡単にできます。3/8”(インチ)を例に挙げると「3/8” ＝ 3 ÷ 8 × 25.4 = 9.525」となり、3/8”は約9.5mmに換算できます。

先述のボルト・ナットの「サイズ」は厳密に言うと、平行する二面の幅の長さを指します。スパナにおいてはネジを挟む二面の長さです。

基本的にスパナはネジに合わせて選ぶので間違える可能性は低いですが、モンキーレンチやモーターレンチなど、二面幅を調節できるタイプでは、幅の調節範囲について事前にチェックしておきましょう。

厚みの少ない薄型スパナは、厚みのあるタイプよりも耐久面で劣りますが軽くて狭い箇所にも使いやすいのが利点です。ボルト・ナットの厚みがない場合にも力をかけやすくできています。

頻繁に高い力を加える場合には向きませんが、単純にネジを回すだけであれば使いやすい薄型を選択肢に入れるのもおすすめです。

必要に応じて特定のサイズのスパナだけを揃えるのも悪くありませんが、さまざまな作業への使い回しを考えている人は一通りサイズの揃ったセット商品がお得と言えます。

作業によっては大体使うサイズが決まっていたりもしますが、必要になった時に対応サイズがないトラブルリスクを下げられ、DIYの可能性も広がります。

片方の先端だけにオープンエンドが設けられた片口スパナは、同一サイズのボルト・ナットを連続的に締める作業に向いています。

またロングサイズの片口スパナは、規模や重量の大きなものに対して大きな力で締めつける必要がある時に、握りやすく力を加えやすい利点もあります。

それぞれの先端に異なるサイズのヘッドをもつ両口スパナは、よく使うサイズの組み合わせで用意しておくと少ない工具で作業が捗り便利です。

サイズの組み合わせによって「10mm×14mm」のように表記されます。汎用性の高さを求める人におすすめですが、自分の作業にどのサイズをよく使用するか把握してから購入するのを推奨します。

スパナは先端部分の平行する二面でネジを締めるのに対し、O型のメガネレンチは各面に均等に力が加わるため、ネジを傷めず強い力をかけやすいのが利点です。ただし、スパナのようにネジからの抜き差しはスムーズではありません。

スパナが仮締めに適しているなら、メガネレンチは本締めに適しています。メガネレンチもスパナ同様、片口と両口があります。

片側の先端がスパナで、もう片方が同一サイズのメガネレンチの構造をもつコンビネーションレンチは別名「片目片口スパナ」とも言われています。

1本で仮締めと本締めができるので作業性が向上します。同じサイズのボルト・ナットを複数連続で絞めたり、順番に少しずつ締めるような場面で活躍します。

ヘキサゴンレンチやヘックスとも呼ばれる六角レンチは、自転車を始め、組み立てが必要な家具や作業機械に採用され、身近な活用場面も多いレンチです。

早回しに優れるL字型や力を入れやすいT字型、握りやすいドライバータイプなどさまざまな形状があります。先端形状がボールポイントだと狭い箇所でも斜めから挿入して回せます。

モンキーレンチはウォームギアで二面幅を調整できるので、異なるネジサイズにもその場で対応しやすい点がメリットです。

一方でヘッドが大きく、狭い箇所にはうまく対応できなかったり、作業中にギアが緩みガタつきが生じやすいデメリットもあります。

想定外のサイズのネジを見つけ、取り急ぎ対処したい時にあると便利な緊急ツールとして持っておくのがおすすめです。

モンキーレンチと同じくウォームギアをもち二面幅を調節できるものにパイプレンチやモーターレンチがあります。柄に対して平行に調整でき、サイズの大きなネジに対応できます。

またモンキーレンチよりもスリムなので配管作業のような入り組んだ場所に適しています。なおパイプレンチはあごにギザギザがあり滑りにくく、モーターレンチではギザギザがないものの素材を傷つけにくいメリットがあります。

ソケットレンチは持ち手となるハンドルに、ボルト・ナットに合ったサイズのソケットを組み合わせて使う構造のレンチです。

ソケットには力を伝えやすい六角ソケットや、抜き差しが手早くできる十二角ソケットなどがあります。ハンドルは回転方向を制御できるラチェットや角度固定ができるスピンナハンドルなどがあります。組み合わせ次第でさまざまな状況に対応できます。

万能レンチは他のレンチのようにある程度の定義がなく、商品によってその特徴はバラバラです。フリーレンチやラチェット機構を備えたモンキーレンチを指す場合もあります。

共通して言えるのは、1本でさまざまな形状やサイズのネジに対応している点です。ただしどんな場面にも常用できるツールではなく、緊急用のツールとして捉えるのが無難です。

イグニッションスパナは両口スパナの一種ですが、両端に同じサイズを設けている点が特徴です。その代わり両端のC型の向き(角度)が異なっており、ネジの間隔や周辺構造に合わせて、スパナの表裏で計4つのアングルでアプローチできます。

また薄型である点もイグニッションスパナの特徴です。バイクのメンテナンスやダブルナットで活躍します。

増締めや錆びついたボルト・ナットを扱う際には大きな力を必要とします。打撃スパナは柄尻をハンマーで叩いて力を加えるためのスパナです。

使い方は通常、柄の部分に空いている穴にロープを通して引っ張りながらハンマーで叩きます。種類としてはリング状の打撃メガネレンチもあります。

自転車やバイクなどの車輪においてハブは中心を意味し、回転軸を担うパーツを指します。このハブのメンテナンスに必要になるのがハブスパナです。

ハブの構造上、ハブスパナは薄型のものが多く、同じサイズでも厚みのあるスパナでは力をうまく加えられません。また、ハブによっては2本のハブスパナで両側から押さえないと共回りする場合もあります。

ネジをスパナで回す時、回転のたびにヘッドを外して再びはめ直す作業は効率性を悪くしてしまいます。ラチェット機構は回転方向を制御し、ヘッドのはめ直し不要でネジを回せます。

ヘッドの片面に1つのソケットをもつ片口タイプと2つの異なるサイズのソケットをもつ両口タイプがあります。サイズは固定のため、よく使うサイズのラチェットレンチを用意すると作業性が向上します。

ネジを適正な力で締めつけるのに便利なのがトルクレンチです。締めつける力(＝トルク)が弱いとネジが緩むリスクがあり、強すぎるとボルトが折れてしまうリスクが高まります。

例えば車のタイヤ交換では適正トルクが指定されているため、適正トルクに調整したトルクレンチで締めつけを行うと安心感が大きくなります。

KTCは京都の工具メーカーで、最高水準の製品作りを理念に掲げています。その理念通り、耐久性と使いやすさに優れる製品は作業者の安全性にも繋がり、自動車メーカーの公式な工具として選ばれるほどの品質です。

スパナにおいても、精度の高さ・耐久性の高い製品が充実しており、頻繁に使用するプロはもちろん、扱いやすさの点で初心者にもおすすめできるラインナップとなっています。

アメリカ発祥のスナップオンは高級ツールとして有名ですが、ラチェットハンドルやソケットなどの機構を世界で初めて用いて普及に至らせた国際的な有名メーカーでもあります。

価格は他社製品と比べると明らかに高めですが、その代わり永久保証がついており、通常の使用に差し障る破損が認められると新品に交換してくれます。一生もののスパナを求める人におすすめです。

トップ工業はマーケティング・設計・金型製作・鋳造・研磨・出荷といった一連の工程を全て自社で行っています。こうした一貫生産は工具メーカーとしては珍しく、「①リーズナブルな価格で提供できる」「②顧客のニーズを反映させやすい」と2つの大きな利点が得られます。

工具に対して「こういう機能があればいいのに」と思う機会が多い方は、トップ工業の製品を候補に入れてください。耐久性も良く長く使用できる点も魅力です。

価格の安さを重視したい人は、藤原産業株式会社の製品から探してみましょう。スパナやレンチの単品販売はもちろんセット商品や便利系ツールまで、他社にはない安さで購入できます。

品質面の評価も概ね好評で、家庭でのDIYにおいては満足しているユーザーの方が圧倒的に多いです。簡単な作業やお試しで購入する分には非常にコストパフォーマンスに優れています。