フックレンチのおすすめ11選｜代用にぴったりな100均グッズや車高調レンチも

自動車やバイクの整備をする時に、ステムナットやロックリングを動かすのに困ったことはありませんか。先端の形状がフック状になっているのが特徴的な工具・フックレンチを使えば、自動車・バイクの専門的なパーツを整備できます。

フックレンチは2種類に分類ができ、自分の用途や予算に適したレンチを選ぶことが大切です。また、異なる名称で販売されることもあり、どれがフックレンチとして使える製品なのか見極めることも重要になります。

こちらの記事では、フックレンチの特色や選び方のコツ・使い方のポイントについて説明しています。代用品として使えるダイソーなどの100均グッズや車高調レンチも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

フックレンチは形状の種類によって、適した用途が異なります。具体的には、以下の2つの種類に分類が可能です。

一般式フックレンチは持ち手からフック部分までが一体になった設計で、シンプルな作りなのでより安く取り入れやすいという強みがあります。またフックが両端に付いた構造や、Y字の形状でしっかりと掴みやすい構造もあり、自身の用途に合わせて購入しやすいです。

また設計が複雑ではない分故障がしづらく、長く扱えるため初心者の方にも向いています。

調整式フックレンチはフックやピンの位置を変えることで、ナットの大きさに合わせつつ作業できるのが魅力です。調整方法はスライド式やフレキシブル式・アジャスター式などがあり、それぞれ強みが異なります。

スライド式・アジャスター式は調整に慣れが必要ですが、より細かく位置を調節しやすいのが利点です。フレキシブル式はより直感的に調節しやすく調整できる幅も広いですが、ネジが緩みやすい点には注意が必要になります。

爪の種類は一般的に販売されているフックタイプと、より専門性の高いパーツの整備に使える丸ピンタイプがあります。ナットの形状に合わせて適したタイプを選択することが大切です。大多数のナットはフックタイプで引っ掛けることで動かせます。しかし、円周部分に丸穴が開いた形状のナットなや軸受け用ナットに対しては丸ピンタイプでないと作業が難しいです。

フックレンチを購入する際にはスペックを確認し、どのナットの作業に対応しているかチェックしましょう。

溝のサイズを確認すれば、どの外径のナットに適応しているか判断ができます。整備したいナットの最大外径をあらかじめチェックしておき、適した溝のサイズを判断しましょう。手元にあるナットで計測する際には、溝部分ではなく出っ張っている部分の外側を基準に測ることも大切です。

またナットよりも大きな溝のフックレンチを選択するとナットに引っ掛けづらくなる場合もあります。どちらかというとナットと同じか、ナットよりやや小さ目の溝を選ぶのがおすすめです。

厚みがあるフックレンチであれば、ハンドルに力を入れて握っても曲がりにくく、丈夫な工具として活用できます。安い価格のレンチは薄い構造に作られている場合が多く、数回の整備には耐えられてもハンドルが曲がり力を伝えづらくなることもあり、注意が必要です。

また調整式のフックレンチは厚みがある製品が多いですが、調整部分の作りがしっかりとしているかチェックする必要があります。何度も調整しているうちに破損しないよう、調整のしやすさや丁寧に作られた構造かどうかを確認しましょう。

フックレンチは同じ働きができる工具であっても異なる名称で販売されていることもあります。具体的には、引掛けスパナ・ロックリング回し・フックスパナ・ロックリングプライヤー・ピンスパナといった名前で販売されることがあるので要チェックです。

また、中でもフックスパナ・ピンスパナと記載されたタイプはフックレンチと同様の形状で、名称によってどの形状のナットに対応しているか確認できます。ロックリング回しと記載された工具は形状はフックレンチと異なりますが、同じように活用できるのがポイントです。

フックレンチの使い方の流れを知れば、どのように活用すればよいかイメージしやすいです。こちらでは、以下の2つのポイントに分けてフックレンチの使い方を説明します。

フックレンチは、パイプの接続部に引っ掛けて使います。接続部のナットの半周部分に引っ掛けたら、てこの原理を応用してハンドルに力を加え、ナットを動かしていくのがコツです。フックレンチを使うことで整備できるステムナットは、固定時の力加減が重要になるパーツでもあります。

フックレンチを引っ掛けた後は繊細に力の調節をして適した締め具合に仕上げることが重要です。フックレンチの代わりにマイナスドライバーなどを用いて整備もできますが、ステムナットを良い塩梅で固定しづらくなるためあまりおすすめはできません。

車高調整にフックレンチを用いる場合、ラチェットが接続できる穴が付いたタイプを選択するとスムーズに作業を進めやすいです。車高調レンチの正方形の穴は1/2のサイズに作られていることが大奥、ラチェットハンドルは3/8のサイズが多いので変換用のアダプターも取り入れましょう。

フック部分をロックシートの直径部分に引っ掛けて、ラチェットハンドルを回す形で固定していくことで、扱いづらい大きさの車高調レンチもスムーズに動かせます。車高調のロックシートの直径をあらかじめ調べておくことも重要です。

フックレンチを探したい場合、ホームセンター以外にダイソーも選択肢に入ります。ダイソーで販売されているフリーレンチは200円商品として販売されていて、両側にサイズが異なるフックが搭載されているのが特色です。

3点で固定できる分六角・円形ナットにも対応でき、つぶれたボルトやネジも固定して動かしやすいという強みがあります。耐久性や精密性は前述のフックレンチの例と比べると劣りますが、取り急ぎ安い代用品を調達したい場合にはおすすめです。

また、車高調レンチでも代用が可能ですが、フックレンチの中には車高調レンチとして使えるものもあるため、どちらの用途でも使いたい方は購入を検討しましょう。

フックレンチを用いてさまざまな箇所を整備しましょう。フックレンチは形状の種類・爪の種類・溝のサイズ・厚みがあるかどうかをチェックして探すことが大切です。自身の用途に適したフックレンチで、自動車やバイクの整備を隅々まで進めましょう。