エアコンプレッサーおすすめ20選｜タイヤ交換やホコリ飛ばしにも！

近年DIYの人気が高まっており、一般家庭でもエアコンプレッサーを購入する人が増えています。エアコンプレッサーはタイヤ交換・ホコリ飛ばし・プラモデルの塗装など、さまざまな用途で使える便利なアイテムです。しかしたくさんの商品がありどれを選んだらいいのか迷ってしまいます。

エアコンプレッサーはスペックに注目して選ばないと後悔してしまうリスクが高いツールです。価格も決して安くはないので慎重に検討して選びましょう。スペックを見ると難しそうに見えますが、いくつかのポイントさえ押さえれば大丈夫です。

この記事ではエアコンプレッサーの選び方・業務用も取り扱うメーカーなどについて解説し、おすすめ商品20選をご紹介しています。用途別のおすすめスペックも解説しているのでぜひ最後までご覧ください。

エアコンプレッサーとは空気を圧縮する工具です。モーターとピストンによって圧縮した空気をタンクに貯蔵します。貯蔵した空気はブロワー・空気入れとして使用できる上、エア工具と組み合わせて釘打ちやナットの着脱ができます。

人力よりもパワーを発揮するので、作業時の負担が大幅に減らせるのがメリットです。また、組み合わせるエア工具によって幅広い用途に応用できるのも人気の高さにつながっています。

車のメンテナンスにおすすめのスペックは以下の通りです。

空気入れとタイヤ交換では求められる能力に違いがあり、汎用的に使用したい人はタイヤ交換に必要な能力で選ぶのが無難です。空気入れ程度の能力でも洗車後のエアブローや車内清掃にも使えます。

圧力に関してはほとんどの製品で0.8MPa程度なら圧力制御可能なので、特別気にする必要はありません。しかし、大型車のタイヤは指定空気圧が高いため、より高い圧力が求められ中圧対応の製品が推奨されます。

釘打ち・資材の切断におすすめのスペックは以下の通りです。

エアツールは大きく分けて、釘打ちのように1つの動作が一瞬で終わるものと、切断や研磨のように一つの作業時間が長いものに分けられます。連続作業の時間が長くなるほど多くの空気を消費するため、より高い能力が求められます。

エアタッカーや釘打ち機などの瞬間作業系のツールでもプロ向けになると、2.0MPa以上の圧力が必要で、高圧対応の製品が推奨されます。

プラモデルの塗装のようなエアブラシによる小規模な作業におすすめなのは以下のスペックのです。

エラブラシとセットの専用ミニコンプレッサーもあります。小型のタンクレスタイプもありますが、稼働音が常にするため音を気にする環境には向きません。

より規模の大きい塗装作業に使われるスプレーガンについては、製品によって理想的な能力が大きく異なります。スプレーガンのスペックと照らし合わせて選びましょう。

農業での収穫物の土落としや作業場の清掃など、エアダスターを使用する場合は以下のスペックがおすすめです。

作業範囲・作業時間が大きいほど空気の消費量が大きくなるため、より高いスペックが求められます。ただし圧力に関しては、概ね0.4～0.6MPaを推奨圧力とするエアダスターが多いです。

できるだけ長時間の連続作業が可能なものを求めるなら、より大きなタンク容量で選びましょう。馬力や吐出空気量の高い製品なら空気の充填時間も短く済みます。

エアコンプレッサーにはオイル式(湿式)とオイルレス式(乾式)の2種類があります。ここではそれぞれのタイプの違いについて解説しています。

オイル式は潤滑油を用いるタイプのエアコンプレッサーです。少なくとも半年に1回はオイル交換が必要で初心者には大変です。空気にオイルが一部混じってしまうため、食品を扱う場合や塗装には向きません。

一方で連続使用時間の長さに優れるため、業務用タイプに多く見られます。運転時の金属同士の摩擦による劣化をオイルによって軽減するため、耐久性にも優れています。運転音が比較的小さいのもメリットです。

一般家庭向け製品の主流であるオイルレス式は、業務用に多いオイル式に比べると連続使用時間や耐久性の面で劣ります。とは言え、一般家庭でのDIYにおいては問題にならないケースがほとんどです。また、オイル交換の手間がなく安価な製品が多いので初心者の人にもおすすめです。

一般家庭で使いやすいからと言って必ずしも業務用としては不向きというわけではなく、オイルが大敵の現場で選ばれるケースもあります。

エアコンプレッサーはほぼ100Vか200V(※三相)の製品に限られます。一般家庭の電圧は100Vが主流で、200Vの電圧変更工事をしている場合でも通常は単相のため、三相200Vの製品は対応できません。家庭で使用する場合は、100Vのエアコンプレッサーから選びましょう。

後述する馬力について、単相100Vの最高馬力は2馬力です。それより高い能力を持つものは三相200Vになります。

エアコンプレッサーの使用には空気を圧縮するための待ち時間が必要です。馬力は空気を圧縮する力を表し、馬力が大きいほど待ち時間は少なく済みます。なお、馬力は出力(kW)で表記される場合もあります。

吐出空気量は馬力に左右され、馬力が高くなると吐出空気量も多くなります。組み合わせるエアツールの空気消費量よりも多い(1.2～1.5倍が目安)吐出空気量のエアコンプレッサーを選びましょう。ちなみに日曜大工に使用する場合には、60L/min～80L/minほどのものがおすすめです。寿命を伸ばし安定的な使用につながります。

圧縮した空気を貯めるタンクの容量が大きいほど、連続で使用できる時間が長くなります。ただしタンク容量が大きい場合、馬力も高くないと空気の充填に時間がかかります。また、エアコンプレッサーのサイズ自体も大きくなる点に気を付けましょう。

組み合わせるエアツールの性格として、空気を利用する時間が一瞬で終わる場合は空気の消費が少なく済みます。そのため、エアタッカーや釘打ち機ではタンクが大容量である必要はありません。

タンク内最高圧力はMPaの単位で記載されます。組み合わせるエア工具に必要な空気圧よりも高い圧力のエアコンプレッサーを選ぶのが大切です。

また、エアコンプレッサーやエア工具は高圧用と常圧用に分類される場合も多いです。DIY目的なら常圧用でも十分ですが、太くて長い釘の打ち込みには高圧用が推奨されます。また、高圧用のツールの使用には必ず高圧対応のコンプレッサーを組み合わせなければいけません。

エアコンプレッサーは基本的に大きな音が出る機械です。基準として家庭用掃除機の音が70dBですが、エアコンプレッサーはそれより大きい80～90dBの騒音値になるのが一般的です。音が気になる人は、静音タイプ(70dB以下)もあるのでチェックしましょう。

いずれにしても、住宅地や集合住宅での使用の際には周りに配慮して、少しでも音を抑える工夫や使用してもいい時間などについて、対策しておきましょう。

工具専門店のアストロプロダクツは車やバイクの整備工具を多く取り扱っています。エアコンプレッサーにおいては、ガレージで使いやすいように縦型設計で省スペースに配慮されたモデルもあります。

製品の種類も豊富で、静音性を重視したタイプのものや60L容量の本格的な製品もあります。車やバイクのメンテナンスで使いたい方はチェックしてください。

ホビーからプロフェッショナルまで幅広く支持されるマキタは、優れた性能を持つ工具が多く高い評価を集めています。ただし、コスパ重視のメーカーと比べると価格はやや高めです。

エアコンプレッサーは14製品と種類が豊富で、高圧対応のものもあります。デジタル表示や2台連結可能など利便性にも優れ、品質重視の人におすすめです。

日立の電動工具ブランドHiKOKIは、DIY向け工具からプロ向けまで幅広いニーズの商品を取り揃えています。エアコンプレッサーにおいては、業務用の三相200Vのモデルや、釘打ち機用のエアコンプレッサーがあります。全製品2年保証付きなのも魅力的です。プロ志向の商品を探す人におすすめのメーカーです。

高儀の自社ブランドEARTH MANは必要のない機能を排除しつつもユーザーに使いやすい製品を提供しています。コスパに優れた商品が多いのも魅力で、エアコンプレッサーにおいても購入しやすいリーズナブルな価格帯が特徴です。

お手軽なコンパクトサイズなものから39L容量タンクを備えたエアコンプレッサーもあり、選びやすく初心者におすすめのメーカーです。

群馬県に本社がある「ハイガー産業」は、産業機械・ガーデニング用品などを取り扱っているメーカーです。「HAIGE」やハイエンドモデルブランド「YOTUKA」で知られています。

人気があるのは「静音エアーコンプレッサー（タンク一体型）」シリーズです。圧力を液晶画面で設定・確認でき、製品やリチウムイオンバッテリーから給電できる製品です。他社にはない商品展開が人気のポイントとなっています。

神奈川県が本社の「アネスト岩田」は、空気圧縮機や真空機械機器を取り扱っているメーカーです。業務用エアコンプレッサーを取り扱っているメーカーとして有名ですが、DIY用の製品も販売しています。

出力の強いパワフルなオイル式のエアコンプレッサーが売れ筋です。耐久性や連続運転時間を重視した、重作業を行う方におすすめの製品です。

エアコンプレッサーの使用手順は一般的に以下のような流れになります。実際に使用する際には製品の取扱いマニュアルを必ず確認しましょう。

1. エアツールはエアコンプレッサーの電源を入れる前に取り付ける
2. コードリール使用時は、指定の太さ・長さを確認(電圧低下によるトラブルを避けるため)
3. 長さが欲しい時はエアホースで対応する
4. エアコンプレッサーの電源を入れる
5. 空気の圧縮・充填が開始され圧力計が上昇、満タンになるまで待つ
6. 満タンになると自動停止し、エアツールが使用可能になる
7. 使用に伴い、圧力計の目盛りが下がると再充填を開始する

エアコンプレッサーでは空気の圧力変化に伴い温度も変化する物理的な特性上、必ずタンク内に結露が発生します。使用後はタンク下部のバルブで空気と水を抜いてください。この作業を忘れると、タンクの素材に関わらず故障の原因になります。

特に鉄製タンクは錆の原因になり、最悪パンクすると人身事故の危険性もあります。また、異常や不具合を感じたら放置せずに即座に問い合わせ・点検・修理などの対応をしましょう。

エアコンプレッサーに限った話ではありませんが、工具類は誤った使用方法で重大な事故につながるリスクがあります。小さなお子さんがいたずらや好奇心で不用意に操作してしまわないように対策しておきましょう。

実際にエアコンプレッサーのいたずらで死亡事故も起きています。お子さんだけで使えない環境を整えたり危険さを教えたりするなど、それぞれの家庭に合った方法で事故を予防してください。

エアコンプレッサーは取扱いに注意しなければいけない面もある反面、適切な使い方を守れば作業性が著しく向上します。自分の用途に合ったエアコンプレッサーを選んで、その快適さを実感してください。