【2024年最新】卓上フライス盤おすすめ8選｜使い方や注意点も！検収中

金属や木材をスムーズに切削できる卓上フライス盤は、DIYを効率的に進めるうえで便利な機材です。しかし、卓上フライス盤はものによってそれぞれ機能が異なるため、「何を選んだらいいのかわからない」という方が少なくありません。

単純に価格の安さだけを重視して購入すると、期待していた使い方ができない、と後悔するリスクが高いです。具体的にどんな用途でどのように使いたいのかを考えることで、自分に合った1台が見つかります。

そこで、この記事ではさまざまな卓上フライス盤の中から、おすすめのものを8台ピックアップしました。また、種類や選び方のポイントについても紹介するので、ぜひ購入前の参考にしてください。

卓上フライス盤とは、木材や金属を加工する機械です。回転する刃物が取り付けられているため、工作物の穴を開けたり切削したりする作業ができます。さまざまな加工ができる半面、対応する刃物は追加で買い揃えなければなりません。

業務用のフライス盤と卓上フライス盤の大きな違いは、本体のサイズと刃物の位置です。卓上フライス盤は家庭用に使用することを想定しているため、サイズが小さくなります。刃物の位置は工作物の上から下向きに設置された、立型という構造です。

卓上フライス盤は金属の加工にも対応しているため、さまざまな金属類の部品を作ることができます。市販のものではサイズが合わないときに、使い勝手のいい部品を作成できるでしょう。例えば、所有しているバイクをカスタマイズする際に、必要な部品を製造する、というような使い方です。

また、データ入力すると自動で切削する自動式の卓上フライス盤であれば、工作物にデザイン画を施すといった、精密な作業が可能です。特に木材のような加工しやすい工作物の場合は、作業時間の短縮にもつながります。

ボール盤と卓上フライス盤は共通した機能を持っており、卓上フライス盤ひとつでボール盤の役割を補うことができます。共通しているのは、材料の穴を開ける機能です。穴を開けるだけなら、ボール盤の方が生産性は優れています。

しかし、ボール盤の刃物は上下の動きしかできません。一方、卓上フライス盤は上下・左右・前後の3軸を動かせます。そのため、加工できる自由度が高く、精密な作業に向いている卓上フライス盤があれば、ボール盤がなくてもDIYには充分です。

卓上フライス盤は、大きく分けて手動式と自動式があります。どちらの制御方法にもそれぞれ異なるメリットや使用上の注意点があるので、自分に合ったものを選びましょう。ここからは2つの違いについて、詳しくご紹介します。

手動式は「汎用フライス」とも呼ばれ、テーブルに固定した材料を自分で操作して加工します。自分の感覚で操作できるため、フライス盤を使い慣れていない方でも使いやすい仕組みです。価格も家庭で導入しやすいよう、比較的安く設定されています。

一方で、きれいに加工するにはある程度の技術が必要です。また、自動式と比べて精密さに欠けるため、完璧な仕上がりにするのは難しい点にも注意しましょう。

自動式は「CNCルーター」という呼び名が一般的で、作業工程がコンピュータ化されています。そのため、製図をデータ入力するとワンプッシュで全て自動で加工される仕組みです。手動式に比べて、加工の技術がなくても精密な仕上がりとなります。

思いどおりの仕上がりを期待できる反面、データを入力するには専用のソフトウェアを使う必要があります。CADやCAMを使用するため、専門的な知識も身に付いていなければなりません。

卓上フライス盤は手動式・自動式の制御方法のほか、テーブルの移動方向や回転数などの機能を考慮して選ぶことが大切です。それぞれの機能性を把握できていれば、希望に沿った卓上フライス盤を効率よく探せます。そこで、ここからはポイントとなる選び方をご紹介します。

テーブルの移動方向は、ひざ形・ラム型・ベッド型の3タイプに分かれます。テーブルの移動方向によって加工できる材料の大きさや使い勝手が異なるので、何を優先したいか考えながら選びましょう。3タイプの主な違いは以下のとおりです。

ひざ形はテーブルが上下左右に動き、刃物が取り付けられている主軸頭が固定された、一般的な構成です。加工する際はテーブルを動かすことのみ考えればいいので、初心者の方でも扱いやすいです。

ただし、素材をテーブルに固定させて使うため、テーブルを動かせる範囲が狭いとその分対応する素材も小さくなります。購入前に、テーブルの稼働領域を必ずチェックしましょう。

ラム形はテーブルが上下左右に動かせるだけでなく、前後の動きが加えられた構成です。加工できる範囲が広がるので大きな素材にも対応できます。より自由度が高まるのがメリットである一方、経験を積まなければ使いこなせない点にも注意が必要です。

テーブルの上下運動は、主軸頭の支柱を軸にしています。そのため、支柱のレバーやテーブルのハンドルを使って操作するのが基本です。

ベッド形は主軸がz軸に動かせることに加えて、テーブルをY軸・X軸に動かせる構成です。ラム形に比べて動かせる範囲は限られますが、その分加工品の仕上がりに規則的になるため、大量生産するのに向いています。

サドルの下に設置されている台がベッドと呼ばれているためベッド型という名称です。ベッドはサドルのみでなく、テーブルを支える役割も担っています。

刃物の回転数は、素材に合わせて選ぶのがポイントです。必要な回転数は素材によって異なるため、単純に回転数が高ければいいわけではありません。回転数の単位は「rpm」で表示され、1分間に何回転するかを表しています。

回転数の上限は3000rpmが一般的。2000～3000rpmあれば、木材やプラスチックの加工に十分対応可能です。一方、金属を加工する場合は、回転数が低速に対応していることが必要です。100rpmであれば、金属の加工をメインに使用できます。

サイズや重量は購入前にしっかりチェックしましょう。どんなに機能が優れていても、設置予定の場所に収まらなければ、一気に使い勝手が悪くなってしまいます。特に重量は、10kg以下のものから50kgを超えるものまで幅広いので注意してください。

サイズに関しては、主にテーブルのサイズから判断します。テーブルは大きくなるほど幅のある材料に対応可能です。ただし、その分全体的なサイズが大きくなり、重量も増える点に注意しましょう。

刃物を取り付けるチャック径の対応サイズを確認することは、幅広く活用するうえで大切なチェックポイントです。卓上フライス盤に取り付けられるチャックは、エンドミル用のコレットチャック・ドリル用のドリルチャックがあります。

チャック径のサイズはコレットチャックが約4～8mm、ドリルチャックが約1～13mmです。さまざまな加工をするなら、刃物を追加で購入することを考慮して選びましょう。

使用する場所によっては、静音性にも注目したいところです。回転する刃物で切削する性質上、加工するときには必然的に音が目立ちます。特に大きなサイズだと音も連動して大きくなり、場合によっては騒音トラブルになりかねません。

そのため、自宅をはじめ騒音対策の取れない場所で使うのであれば、小型のサイズを選ぶのがおすすめです。性能の高いものはサイズも大きくなる傾向にあるので、実用的な面も併せて考慮しましょう。

卓上フライス盤はさまざまなメーカーから販売されていますが、中でもおすすめのメーカーを3つピックアップしました。初心者の方でも使いやすいラインナップが揃っているので、迷ったときにはメーカーで選ぶのもひとつの方法です。

IWASHITAは工作機械のオーダーメイドを行っているメーカーです。汎用フライス盤と自動式フライス盤のラインナップを揃えています。IWASHITAの最初の工作機械がフライス盤であり、半世紀以上の歴史があります。また、多くの企業に採用されている実績があり、高い性能とバリエーションの多さが根強い人気の理由です。

SlabはCNCフライス盤が有名なメーカーです。特徴は高い回転数が出せることで、1000～24000prmと幅広く調整できます。そのため、細かい加工を得意としており仕上がりの満足度が高いです。また、製造は全て国内で行われているため安心であることも魅力のひとつ。性能の高さから注文が多く、発送まで1ヶ月かかるときもあるほどの人気を誇っています。

Kiso Power Toolはプロクソンとして卓上フライス盤を販売しているメーカーです。プロクソンは卓上フライス盤の定番となっており、ネット通販でも数多く取り扱っています。他にもさまざまな工具を製造しているため、豊富な機能を備えているのが魅力です。ボール盤としての機能から、木材の溝入れ・金属の加工にまで幅広く対応しています。

卓上フライス盤は溝入れ・穴あけ・平面加工など、刃物を取り換えることで複数の作業ができます。加工する素材をテーブルに固定し、テーブルを上下左右前後に動かして切削するのが基本的な流れです。皮手袋や専用の眼鏡を用意しておくと、安全に作業できます。

具体的な手順としては、まず素材をテーブルに設置し、ネジを使って途中でズレないように固定します。そして、ドリル・エンドミルなどの刃物を取り付けたら準備完了です。スイッチを入れる前にテーブル・刃物の可動域を確認し、工程イメージができたら作業を開始しましょう。

卓上フライス盤を使用する際には、いくつかの注意点があります。まず、素材をテーブルに設置するときは、切削面の近くをしっかりと固定することです。固定が緩いと仕上がりの精度が落ちるだけでなく、途中で折れて破片が飛んでくる恐れがあります。

また、回転数を変更するときは、必ず回転が完全に止まってから行うようにしてください。加工時は他のことに気を逸らさず、切削する作業に集中しましょう。加工後はスイッチを切ってから加工物を取り出し、できれば刃物も外しておくと安心です。

卓上フライス盤を使えばDIYがより効率的に進められ、できることの選択肢が広がります。手動式と自動式の特徴を把握したうえで自分に合った1台を探してください。卓上フライス盤で、気軽に家庭でのDIYを楽しみましょう。